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債務超過になると銀行は資金回収すると思ったら、しないケースもある

銀行は中小企業の味方。債務超過でも資金回収をしないことも



会社を経営する上で突発的な事故があり、大幅赤字になることもあります。例えば取引先に損害を与えてしまった。加入していた保険では不十分だった。思わぬ風評被害が発生してしまった。このようなことはいつでも想定し得ます。1期だけの大幅赤字で債務超過になるケースも考えられます。では赤字だから、債務超過だからといって銀行が資金回収の圧力をかけることは通常想定していません。それはなぜでしょうか?

どうして債務超過かつ赤字なのに、資金回収しないのか?



銀行は、正常先として評価すると考えられます。なぜか?突発的な事情では、銀行は債務者区分を変更しないのです。本業がしっかりしていれば、債務超過でもきちんと借入金を返済できると考えるからです。銀行は赤字、債務超過の状況でも、その原因を見極めた上で判断するのです。外部的な要因が原因であれば、または一時的な要因であれば、会社の状況に変わりなく順調であることを考慮します。結果として、債務超過は解消されるであろう、そして黒字が続くであろうという判断のもと、従来と変わらない姿勢となるのです。必ずしも銀行は財務諸表を機械的・画一的に判断せず、キャッシュフローの状況を重要視しているのです。もちろん場合によっては、支払い条件の変更に応じてくれることもあります。たとえば返済期間の延長や支払猶予です。


長期的な視野にたって、中小企業の経営を考え、追加融資申し込みも可能



もちろん設備が天災により破壊され、再度の設備投資や修理に多額の資金が必要なこともあるでしょう。この場合も、銀行にまず相談してみましょう。銀行は追加融資で、返済できるかどうかを評価してくれます。事業計画書を経営者が作成した上で銀行を説得する必要があります。銀行にとっても、融資先を潰すことは避けたいものです。将来性・事業性そして、キャッシュ・フローがどのようになるかを判断した上で、追加融資に応じてくれる場合もあります。

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2014年10月21日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:金融

なぜ銀行員は現場を訪れなくなったのか?

職人気質の銀行員は姿を消した


1998年以降、銀行員は絶対数は減っています。現場に訪れなくなった理由は人数が減少したことだけではありません。

かつては、銀行の取引先のスーパーならきちんと清掃されているか?在庫は管理きちんとされているか?商品在庫が回転しているか?などを訪問してチェックしていました。商品が回転してないければ、商品にホコリがうっすらとかぶります。このような細かい観察をして、経営状態や経営資質をチェックしたのです。もちろん、財務状況や担保の有無も重要なのは、今も昔も変わりません。

現時点では赤字でも将来利益を出せそうだということであれば、追加融資をしていたものです。

ところが今は違います。都市銀行の数は13行あったのに、今ではメガバンク3行。りそな銀行くらいしか大きな銀行は無くなりました。

銀行員そのものの数が減ったのです。しかし、それだけではないのです。



実は財務状況ばかり銀行員は見ている


融資判断は銀行に自己査定という資産査定制度が1998年に導入されてから変わりました。銀行員はエクセルをみつめる機会が多くなりました。つまり財務状況や担保を重視し、現場に行く余裕が無くなったのです。エクセルで事業計画の実現可能性をシュミレーションして、融資できるかどうかを判断します。現場をみて判断することが無くなりました。これは金融庁の銀行検査マニュアルに与える影響もあると思います。

銀行の本部としても画一的な融資基準を設定し、基準にそって一律に審査します。半沢直樹のように技術力があるとアピールしても、現場をみない銀行員には通じない話も無理はありません。

もちろん、銀行員も会社員。本部からの指示で、本当は技術力があって融資したいと思っていても、融資基準を満たさなければ融資ができません。ジレンマを感じた銀行員もいたことでしょう。



まとめ


一方で、銀行員が自社内にこもり事業計画の実現可能性を検討したり内部処理したり、財務諸表だけを見て、担保を取って融資するのは限界があります。
今では揺り戻しが来て、技術力がある会社などに融資をしようという気運が高まりつつあります。金融検査マニュアルも、その方向性で見直しが進んでいると報道もされています。

ところで、財務諸表をみて銀行員が融資判断をすると先ほど書きました。銀行員にアピールする財務諸表を見せるにはどうしたら良いのか、この点は近日発行のメルマガで書く予定です。お楽しみに



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2014年9月25日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:監査 税金

税理士が金融機関に営業に行くヒントは融モニタリング基本方針にあった

金融庁は税理士に期待している




金融庁は9月11日に「平成26事務年度 金融モニタリング基本方針(監督・検査基本方針)」を公表しました。

その一節に次の記載があります。

2-1 金融仲介機能の発揮
(1)産業の新陳代謝・経済の成長を支える成長資金の供給
① 取引先企業の適切な評価、解決策の提案及び実行支援
(中略)
中小企業については、地域経済の活性化及び地域における金融の円滑化などの観点から、(ⅰ)企業の状況に応じて、円滑な資金供給や貸付けの条件の変更等に努めているか、(ⅱ)経営者保証に関するガイドラインの活用や本年3月の銀行法施行規則改正の趣旨も踏まえたリスクマネーの提供等、適切な対応を行うことができる態勢を整備しているか、(ⅲ)借手企業が経営課題を認識した上で、経営改善、事業再生等に向けて自助努力できるよう、必要に応じ、外部専門家や外部機関等と連携を図りながら、財務面のアドバイスに留まらない、積極的なコンサルティング機能を発揮しているか、(ⅳ)その他国際的・業態横断的な業務展開を通じた知見に基づく、中小企業の成長・再生の支援に向けた積極的な取組みが行われているか、検証する。

(太字は筆者)



かつての金融モニタリング基本方針には「外部専門家」という語句はありませんでした。外部専門家とは「税理士や中小企業診断士等」という形で具体的に列挙されてた時期もありますが、外部専門家は弁護士や公認会計士も入ると私は解釈しています。外部専門家を具体的に列挙すとる際限がなくなるから、金融庁も外部専門家という形の表現にしたのでしょう。

話を元に戻します。銀行の内部のリソース(資源)だけでは企業再生は難しい時代になってきたと私は思っています。バブル崩壊直後は、企業倒産などが少なく銀行員が事業再生計画を作成して、実行までモニタリングしてという時代もありました。これは、企業が倒産や業績悪化の件数が少なかったから、銀行自身で対応できたのです。ところが今は時代が違い、倒産や業績悪化の企業が増えてきている現実があります。



外部専門家に頼る理由


業績悪化の件数が増え、事案も複雑化しています。銀行自身も貸出先の倒産は良いとは思っていません。しかし、銀行内部の経営資源には限界がある。そこで、税理士などの外部専門家の登場となる訳です。もちろん全ての税理士が事業計画書を作成できる訳ではありません。計画だけでは意味がなく、実行して業績悪化の企業を再生する・立ち直せるのが目的です。かつては不採算部門の売却や撤退だけでも何とかなりました。今は、不採算部門から撤退し、本業に注力するだけではなく、営業先の確保。資金繰りなど実行可能な事業計画書がないと再生は難しいと感じています。


外部専門家を利用する銀行のメリット



一方銀行側にも税理士に頼るメリットがあります。事業計画の実行まで面倒をみてくれるなら、銀行としては計画通りに遂行しているかモニタリングすれば良いだけになります。銀行にとってはモニタリングだけでも、大変な作業です。なにせ業績悪化の企業が多いのですから。
外部環境の変化で急に資金繰りに困ったとか販売先の倒産、貸し倒れ金額が一気に増加したなど、経営者の責任とは必ずしも言いがたい業績悪化のケースもあります。そのようなケースで、追加融資さえあれば立ち直れるケースもたくさんあります。ただし、銀行員や支店長を納得させる事業計画書を作成し、実現しなければなりません。つまり、誰もが納得できる事業計画書を作成しなければなりません。

では、具体的にどのような事業計画書を作成すれば良いのかは、別に機会にします。





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2014年9月19日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:経営計画

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