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法定実効税率は結局どうなるの?(2013年11月版)

税効果会計適用時における法定実効税率について、質問を受けることが多くなってきました。
質問内容は主に2つに分類されます。

(1)今後どのように実効税率が変更になるのか?
(2)法定実効税率をどのように算出するのか?

(1)今後どのように実効税率が変更になるのか?
2013年11月現在、復興特別法人税が1年前倒しでの廃止が検討されています。
廃止されるかどうかで、平成27年3月期の法定実効税率が変わります。

(2)法定実効税率をどのように算出するのか?

法人税率25.5% 住民税率20.7% 事業税率7.55%
復興特別法人税は法人税の10%

それぞれ次のようになります。

(A)復興特別法人税を考慮した法定実効税率

法定実効税率

 

(B)復興特別法人税を考慮しない法定実効税率

法定実効税率2

 

【今後の税効果会計の留意点】

(1)一時差異の影響
税効果会計基準では、一時差異解消時に適用される税率が用いられます。
つまり復興特別法人税が廃止になれば、35.64%が適用されます。
復興特別法人税が廃止にならなければ、38.01%が適用されます。
(2013年11月現在、東京都の場合)

(2)繰延税金資産と繰延税金負債の修正
税効果会計に係る会計基準注解(注6)によれば、
「法人税等について税率の変更があった場合には、過年度に計上された繰延税金資産及び繰延税金負債を新たな税率に基づき再計算するものとする。」
と規定されてます。

http://www.fsa.go.jp/p_mof/singikai/kaikei/tosin/1a918b.htm

つまり、改正後税率が翌期以降に適用される場合は、あらたな法定実効税率で計算し直す必要があります。

復興特別法人税が廃止になった場合は、繰延税金資産と繰延税金負債の金額が減少します。

JR東日本を例にとります。
JR東日本の連結財務諸表では、
長期繰延税金資産 2,310億円
長期繰延税金負債   44億円
です(2013年3月期有価証券報告書より)。

約2.3%、法定実効税率が小さくなるので、
繰延税金資産は、144億円
繰延税金負債は、 3億円
それぞれ減少すると考えられます。
(注:JR東日本の平成25年3月期の法定実効税率は37.8%です。
ここでは法定実効税率を38.01%として計算しています。)

また
「個別財務諸表における税効果会計に関する実務指針
設例7 税効果会計に関する注記例 」
に税率変更に伴う注記例が記載されていますので、
参考になさってください。

http://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/files/2-11-10-2a-20120412.pdf

 

【まとめ】

(1)復興特別法人税が前倒しで廃止になれば、2015年3月期以降35.64%が適用されます。

(2)復興特別法人税が廃止にならなければ、2015年3月期の法定実効税率は38.01%が適用、

2016年3月期以降の法定実効税率は、35.64%が適用されます。

 

法定実効税率3

 

法定実効税率4

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2013年11月20日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:監査 税金

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